ファクタリングの手数料は、取引先に通知しない2社間ファクタリングで10〜20%前後、取引先の承諾を得る3社間ファクタリングで数%程度が一般的な目安とされています。
ただし、実際の手数料は売掛先の信用力や支払期日までの期間などで大きく変わります。見積もりを比べ、手数料を差し引いた入金額で判断することが大切です。
この記事では、ファクタリングの手数料相場、手数料が決まる仕組み、具体的な計算方法、手数料以外にかかる費用、手数料を安く抑えるコツまでまとめました。「提示された手数料が高いのか安いのか分からない」という方は、計算方法とシミュレーションから確認してみてください。
ファクタリングの手数料相場
ファクタリングの手数料は、売掛債権(請求書)の金額に対する割合で決まるのが一般的です。たとえば100万円の請求書を手数料10%で売却すると、手数料は10万円で、受け取れる金額は90万円という計算です。
手数料の水準は、契約の形態によって大きく異なります。公的な統計はありませんが、一般的には次のような目安がよく示されています。
| 契約形態 | 手数料の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 2社間ファクタリング | 10〜20%前後 | 取引先に知られずに使え、入金が早い。そのぶん手数料は高め |
| 3社間ファクタリング | 数%程度 | 取引先の承諾が必要で時間がかかるが、手数料は低め |
2社間ファクタリングの手数料が高くなるのは、ファクタリング会社が負うリスクが大きいためです。2社間では、取引先からの入金をいったん利用者が受け取り、それをファクタリング会社に支払います。利用者がそのお金を別の支払いに使ってしまうリスクがあるため、そのぶん手数料に上乗せされるのです。
一方、3社間では取引先からファクタリング会社へ直接支払われるため、回収のリスクが小さく、手数料も低く抑えられます。ただし取引先の承諾が必要なので、取引先にファクタリングの利用を知られるうえ、入金までに時間がかかります。
なお、同じ2社間でも、会社によって手数料の水準はさまざまです。オンラインで手続きが完結する会社は、店舗の運営や人件費を抑えられるぶん、手数料を低めに設定している傾向があります。
ファクタリングの手数料が決まる仕組み
手数料の相場に幅があるのは、いくつもの要素を組み合わせて個別に決まるからです。どんな点が手数料に影響するのかを知っておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。
売掛先(取引先)の信用力
手数料を最も大きく左右するのが、売掛先の信用力です。ファクタリング会社にとって重要なのは「その請求書が期日どおりに支払われるか」なので、売掛先が大企業や官公庁、経営の安定した会社であるほど、手数料は低くなります。
反対に、売掛先の業績が不安定だったり、設立間もなかったりすると、回収できないリスクを考慮して手数料が高めに設定されます。利用者自身の業績よりも、取引先の信用力が重視されるのがファクタリングの大きな特徴です。
支払期日までの期間
売掛債権の支払期日までの期間が短いほど、手数料は低くなる傾向があります。期間が長いと、その間に売掛先の経営状況が変わるリスクが高まるからです。支払期日が1か月後の請求書と、3か月後の請求書では、同じ金額でも手数料が変わることがあります。
手元に複数の請求書がある場合、急ぎの資金が必要なら、支払期日が近いものから売却を検討すると効率的です。期日が遠い請求書は、融資など別の手段で資金を確保できるなら、無理に売却せず入金を待つという判断もあります。
売掛債権の金額
一般的に、売掛債権の金額が大きいほど手数料率は低くなりやすいといわれます。審査や契約にかかる手間は金額にかかわらずあまり変わらないため、少額の請求書ほど手数料率が割高になりがちです。
ただし、必要以上に大きな金額の請求書を売却すると、手数料の総額も増えてしまいます。手数料率だけで判断せず、本当に必要な金額に見合った請求書を選ぶことが、結果的にコストを抑える近道です。
取引実績や書類の内容
売掛先との取引が長く続いていて、過去に入金された実績を通帳で確認できると、審査で評価されやすくなります。継続的に取引があることは、その請求書が実在し、期日どおりに支払われる可能性が高いことの裏付けになるからです。
また、同じファクタリング会社を継続して利用し、トラブルなく取引を重ねていると、条件がよくなることもあります。
反対に、請求書の内容と通帳の入金履歴が一致しない、取引の実態が確認できないといった場合は、審査に通らなかったり、手数料が高くなったりする原因になります。架空の請求書や、二重に売却するといった不正は論外です。正確な書類で申し込むことが、よい条件を引き出す基本になります。
ファクタリングの手数料の計算方法
ここからは、実際に手数料と入金額を計算してみましょう。計算方法を知っておけば、見積もりを受け取ったときに、本当に必要な資金を確保できるかをすぐに判断できます。
手数料と入金額の基本の計算式
基本の計算式はシンプルです。
- 手数料 = 売掛債権の金額 × 手数料率
- 入金額 = 売掛債権の金額 - 手数料 - その他の費用
「その他の費用」には、後ほど説明する債権譲渡登記の費用や印紙代などが含まれます。見積もりでは手数料率だけでなく、最終的にいくら入金されるのかを必ず確認しましょう。
手数料のシミュレーション
売掛債権の金額と手数料率ごとに、手数料と入金額を計算した例です(その他の費用は含めていません)。
| 売掛債権の金額 | 手数料率2% | 手数料率5% | 手数料率10% | 手数料率15% |
|---|---|---|---|---|
| 50万円 | 49万円 | 47.5万円 | 45万円 | 42.5万円 |
| 100万円 | 98万円 | 95万円 | 90万円 | 85万円 |
| 300万円 | 294万円 | 285万円 | 270万円 | 255万円 |
| 500万円 | 490万円 | 475万円 | 450万円 | 425万円 |
表を見ると分かるとおり、手数料率の数%の違いが、入金額では数万円から数十万円の差になります。たとえば300万円の請求書なら、手数料率5%と15%では入金額に30万円の差が出ます。複数の会社で見積もりを比べる価値は十分にあるといえるでしょう。
年利に換算して融資と比べる
ファクタリングの手数料は、融資の金利と比べると割高です。比較するときは、手数料を年利に換算してみると分かりやすくなります。
たとえば、支払期日まで60日の請求書を手数料10%で売却した場合、年利に換算すると10%÷60日×365日で約61%になります。同じ条件で手数料5%なら約30%、手数料2%なら約12%です。
この計算から分かるのは、ファクタリングは毎月のように使い続ける資金調達手段ではないということです。融資を待つ時間がない、赤字で融資が受けられないといった場面で、急場をしのぐために使うのが基本と考えましょう。時間に余裕があるなら、まずは日本政策金融公庫や銀行の融資を検討するのがおすすめです。
必要な金額から逆算する
ファクタリングを使うときは、「いくら必要か」から逆算して、売却する請求書の金額を決めるのがおすすめです。入金額は手数料を差し引いた金額になるため、必要な金額と同じ額の請求書を売っても足りません。
たとえば、支払いに90万円が必要で手数料率が10%の場合、必要な請求書の金額は90万円÷(1-0.1)で100万円です。手数料率が5%なら約95万円で足ります。登記費用などほかの費用がかかる場合は、その分も上乗せして計算しましょう。
逆算しておけば、足りずにもう一度申し込む手間や、必要以上に売却して手数料を払いすぎる無駄を防げます。
手数料以外にかかる費用
ファクタリングでは、手数料のほかにも費用がかかる場合があります。見積もりの段階で、どの費用が含まれているかを確認しておきましょう。
| 費用 | 金額の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 債権譲渡登記の登録免許税 | 1件7,500円(債権5,000個以下) | 債権譲渡登記を行う場合にかかる税金 |
| 司法書士への報酬 | 数万円程度 | 債権譲渡登記の手続きを依頼する場合 |
| 印紙税 | 200円(紙の契約書の場合) | 電子契約なら不要 |
| 事務手数料・振込手数料など | 会社による | 手数料に含まれている場合もある |
特に確認したいのが、債権譲渡登記の費用です。債権譲渡登記とは、売掛債権がファクタリング会社に譲渡されたことを法務局に登記する手続きで、主に2社間ファクタリングで求められることがあります。登録免許税は債権の個数が5,000個以下なら1件7,500円ですが、司法書士に依頼すると報酬が上乗せされます。
債権譲渡登記を必要としないファクタリング会社もあるため、見積もりの際に登記の有無と費用を確認しておくと安心です。なお、この登記制度は法人がする債権の譲渡を対象としているため、個人事業主の場合は登記が行われません。
また、ファクタリングの手数料は売掛債権(金銭債権)の譲渡にかかわるものなので、消費税は非課税とされています。一方で、事務手数料のように役務の対価として支払うものには消費税がかかる場合があります。
ファクタリングの手数料を安く抑えるコツ
手数料は交渉や工夫次第で下げられることもあります。次のポイントを意識して申し込みましょう。
信用力の高い取引先の請求書を選ぶ
複数の請求書を持っている場合は、信用力の高い取引先の請求書を選んで売却すると、手数料を抑えやすくなります。大手企業や官公庁、長年の取引があって入金が遅れたことのない取引先の請求書がおすすめです。
支払期日が近い請求書を選ぶ
支払期日までの期間が短い請求書ほど、手数料は低くなる傾向があります。資金が必要な時期と金額に合わせて、できるだけ期日の近い請求書を選びましょう。請求書は納品後すぐに発行しておくと、選べる請求書の幅も広がります。
必要な書類を正確にそろえる
請求書や通帳のコピーなど、求められた書類を正確にそろえて提出すると、審査がスムーズに進みます。取引の実績が分かる資料を用意できれば、条件面で評価されることもあるでしょう。書類に不備があると、確認に時間がかかるだけでなく、リスクが高いと判断される原因にもなります。
オンライン完結型の会社を選ぶ
来店や面談が必要な会社に比べ、オンラインで手続きが完結する会社は運営コストが低いぶん、手数料を低めに設定していることが多くあります。移動の手間もかからず、入金までのスピードも速いのが利点です。
ただし、オンライン完結でも会社によって手数料の水準は異なります。手数料の目安が公式サイトに明記されているか、見積もり後のキャンセルが無料かどうかもあわせて確認しましょう。
複数の会社で見積もりを比べる
同じ請求書でも、ファクタリング会社によって提示される手数料は異なります。見積もりが無料で、キャンセルしても費用がかからない会社であれば、複数の会社で条件を比べてから決めましょう。ほかの会社の見積もりを伝えることで、条件を見直してもらえることもあります。
比べるときは、手数料率ではなく最終的な入金額で比較するのがポイントです。手数料率が低くても、登記費用や事務手数料が別にかかると、入金額では逆転することがあります。
見積もりで必ず確認したいポイント
見積もりを受け取ったら、手数料率だけを見て決めるのは禁物です。次のポイントを一つずつ確認しましょう。
- 手数料率と手数料の金額
- 登記費用や事務手数料など、手数料以外の費用の有無と金額
- 最終的に振り込まれる金額と、振込予定日
- 債権譲渡登記が必要かどうか
- 売掛先が倒産したときに、利用者が支払う必要があるか(償還請求権の有無)
- 売掛先から入金されたお金を、いつまでにどう支払うか
- キャンセルした場合に費用がかかるか
なかでも大切なのが、償還請求権の有無です。償還請求権がない契約(ノンリコース)であれば、売掛先が倒産して代金を回収できなくなっても、利用者が代わりに支払う必要はありません。この点があいまいな契約は、実質的に借入と変わらない可能性があるため注意してください。
不明な点があれば、契約前に必ず質問しましょう。質問に対して丁寧に説明してくれるかどうかも、信頼できる会社かを判断する材料になります。
手数料が極端に高い業者には注意
手数料を比べるときに気をつけたいのが、悪質な業者の存在です。金融庁は、ファクタリングを装って高金利の貸付けを行うヤミ金融業者に注意するよう呼びかけており、その特徴の一つとして、債権の買取代金が債権額に比べて著しく低いことを挙げています。
手数料が相場を大きく超えている場合や、売掛先が支払わなかったときに利用者が債権を買い戻す契約になっている場合は、実態として貸付けにあたるおそれがあります。見積もりで手数料の根拠を説明しない、契約書の控えを渡さないといった業者も避けましょう。
手数料の目安や運営会社の所在地・代表者が公式サイトで公開されているかは、信頼できる会社かを見極めるうえで大切なポイントです。
手数料を抑えたいなら日本資金支援センター
取引先に知られずに資金を調達したいけれど、手数料はできるだけ抑えたい。そんな方におすすめなのが日本資金支援センターです。2社間ファクタリング専門でありながら、手数料2%〜を掲げています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手数料 | 2%〜 |
| 審査・入金スピード | 審査最短5分、最短即日入金 |
| 契約方式 | 2社間ファクタリングのみ(取引先への通知は不要) |
| 申し込み | 24時間受付、来店不要でスマホ完結 |
| 必要書類 | 請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点 |
| 買取上限 | 500万円まで |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
公式サイトでは、見積もり後にキャンセルしても費用はかからないと案内されています。実際の手数料は請求書の内容によって決まるため、まずは見積もりを取り、ほかの会社と比べてみるとよいでしょう。サービスの詳しい特徴は、ファクタリングで即日資金調達する方法でも紹介しています。
ファクタリングの手数料に関するよくある質問
「手数料2%〜」の会社なら、必ず2%で利用できますか?
「〜」と表記されているとおり、2%は下限の目安です。実際の手数料は、売掛先の信用力や支払期日までの期間、請求書の金額などによって決まります。見積もりで提示された手数料と入金額を確認してから、契約するかどうかを判断しましょう。
手数料は経費として計上できますか?
ファクタリングの手数料は、一般的に「売上債権売却損」などの勘定科目で費用として処理します。具体的な会計処理は、顧問の税理士に確認しておくと安心です。
少額の請求書でも利用できますか?
対応している請求書の金額は、ファクタリング会社によって異なります。少額の請求書に対応している会社もあるので、公式サイトや見積もりの際に確認しておきましょう。少額の場合は手数料率が割高になりやすい点にも注意が必要です。
手数料の交渉はできますか?
ファクタリング会社によっては、交渉に応じてもらえることがあります。ほかの会社の見積もりを示したり、信用力の高い取引先の請求書に切り替えたりすると、条件が改善される可能性もあるでしょう。
まとめ
ファクタリングの手数料は、契約の形態や売掛先の信用力、支払期日までの期間などによって決まります。
- 手数料の目安は、2社間で10〜20%前後、3社間で数%程度
- 手数料は、売掛債権の金額×手数料率で計算し、入金額で判断する
- 年利に換算すると融資より割高なので、急場をしのぐ手段として使う
- 債権譲渡登記の費用など、手数料以外のコストも確認する
- 信用力の高い取引先の請求書を選び、複数の会社で見積もりを比べる
取引先に知られずに、できるだけ手数料を抑えて資金を調達したい方は、まず見積もりで入金額を確認してみてください。日本資金支援センターなら、2社間ファクタリングで手数料2%〜、最短即日入金に対応し、スマホから24時間申し込めます。
